血の惨劇

 

 

 

「!!」

 

私の毛の白い部分が真っ赤に染まる程の血。目の前にあったのは、倒れていくソニックムーンと不気味に笑う天使だけ・・。

 

「天・・・軍・・か・・・」

 

 

 

ビクッとウィンディの体が跳ねる。痙攣を起こしたかのようにピクピク震えて、どちらも動かなくなった。

 

 

 

「シ・・シ・・シンダーペルト!!」

 

今まで出したことがないほどの声が出た。腹の奥から出した感じ。それだけでも力がなくなってもおかしくないほどに。

 

「どうしたの!?」

 

向こうで族長を手当てしていたシンダーペルトが急いでやってきたと同時にみるみる真っ青になっていく。

 

さっと駆け寄ってソニックムーンの呼吸とウィンディの呼吸を確認し、ぱっと振り向く。

 

「リーフポー!手伝って。グレーストライプも手伝って!!」

 

二匹呼んだから、二匹とも助かったのかと思った。が、違った。

 

「ファイヤスター?もう大丈夫よね?長老たちを連れてきて!!」

 

ぞくっと背中に寒気が走った。どちらかが死んだのだろうか?

 

「リーフポー、グレーストライプ。こっちの黒猫を連れて行って。ファイヤスター、こっちの銀色の猫を・・・」

 

シンダーペルトが言い終わらないうちにウィンディが風に包まれてほわっと浮く。シンダーペルトが幻覚でもみたような目で見る。

 

「なっ!?どういうこと?」

 

≪ウィンディはナ。血が苦手なんダ・・。いつからだったカナ?とにかく血を浴びるたびに衰弱していってしまうンダ。≫

 

 

 

「も・・う。寿命だっ・・たの・・さ・・。」

 

 

 

クウッとシンダーペルトが歯をきしませる。

 

 

 

「ありがとう・・・ソウルビート。ごめんね・・・・・。」

 

もう蚊が鳴く声よりも小さいウィンディの声。

 

 

 

「レッドレイン・・・。わたしの子をよろしくね・・・。」

 

 

 

 

 

ヒュウ・・・。

 

 

 

風がひと吹きしてウィンディの体が地面へ落ちる。

 

 

 

 

 

 

 

「感動の最後なんて迎えさせないわ!!」

 

ガクンっとウィンディの体が揺れる。

 

 

 

「この器。欲しかったのよね~風が操れるなんて理想的❤」

 

 

 

ウィンディがすくっと立ち上がりウーンと伸びをする。いつの間にかその背中には翼があり、足には足輪があった。

 

 

 

ソニックムーンがビクッとして起き上がり、青ざめた顔で呟く。

 

「そ・・んな・・。じゃあ俺は・・・一体なにを・・恨めばいいんだよッシャイン!!」

 

 

 

ラビットフロウはもう何がなんだかわからなかった。

 

 

 

ウィンディが死んで・・・

 

ウィンディが生き返って・・・

 

ウィンディはシャインで・・・

 

 

 

ウィンディは悪くなかったのか?

 

 

 

 

 

回る、回る。あちらとこちらが混ざり合い再び戦争が始まろうとしているのか・・。

 

 

 

 

 

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えーと。これ以上書くと、因果の交差路の方のネタバレになってしまいますのでしばらくこちらの執筆を休止しますww(嘘ですよww)

 

いやまあはっきり言ってネタギレなんです。ちょっと作品構成ミスりまして、予想通りの最後になっていかないんですよ・・。まあはっきりいって因果の交差路を先に書くべきでした。書きにくって仕方ないんです・・。

 

自分的にはこっちほとんど捨ててr・・←コラッ

 

 

 

しばらくこっち側を更新しないというのもあながちうそではないですww。

 

では、因果の交差路の後書きで会いましょー!!