光の未来と闇の過去
「やっ、やめてっ！」
ウィンタースノウの悲鳴が洞穴に響く。
「さあて、誰から片付けようか？」
マッディストリームが残酷な笑みを見せた。
「一番よわっちそうなのは・・・・」
（どうしようっ・・・スター族様っ助けて！）
「逃げろっ！！！！」
サマースカイの命令が耳に響く。
「こっちよっ！」
スプリングフラワーは姉を先導した。
ウィンタースノウのトラ柄の毛に触れたとたん、大好きな姉が戻ってきたことを実感する。
「急げ！追っ手が来る！！」
フォールリーフの切羽詰った声に足が動く。
「ストップ」
ダークライトニングがいつの間にかスプリングフラワーの目の前に来ていた。
「無駄な抵抗をしないのが命のためだぞ」
シャドウクローが言い放つ。
「 一匹ずつ片付けるか？」
ポイズンテイルが兄に聞く。
「そうだな」
ダークライトニングがうなずいたのを見るなり、シャドウクローが一歩前に出た。
シャドウクローがなにやらぶつぶつ言い始める。
「うわっ、何だこれはっ！」
兄の悲鳴に振り向くと、サマースカイの足元にくるくる回る輪が・・・
「魔法陣 summer 発動」
その言葉と同時にサマースカイが消えた。
「サマースカイ！！！」
「兄さんに何をしたの？」
スプリングフラワーの質問には答えず、また何か言う。
「きゃあっ！！」
今度はウィンタースノウの足元にも「魔法陣」といわれるものが渦巻く。
「魔法陣 winter 発動」
その瞬間、瞬く間にウィンタースノウも消えた。
「どうしよう！？」
スプリングフラワーに考える暇を与えずまた・・・
「スプリングフラワー・・・」
フォールリーフの言葉が悲鳴に変わっていく・・・
「魔法陣 fall 発動」
そしてまた、兄も消えた。
「最後はお前だ」
「魔法陣 spring 発動」
スプリングフラワーは、闇に飲み込まれた。
////////
登場猫 詳しい紹介
サマースカイ
勇敢で賢い雄猫だが、恋愛に鈍感なのが玉に瑕・・・
ドルフィンテイルのことが大好き・・・？
ウィンタースノウ
優しく賢い雌猫。かなりデリケートな性格。
スノウファーと熱々。
フォールリーフ
静かで頭のいい雄猫。細かいことを気にする。
ブロッサムフェザーが大好き・・・？
スプリングフラワー
元気がよくおてんばな雌猫。口うるさい。
サンダー族の現役看護猫。