プロローグ ≪魔軍の場合≫

プロローグ ≪魔軍の場合≫

 

 

 

 

 

「見てっ!あそこ何かいるわ。」

 

 

 

キンキンした声が森に響く。

 

 

 

「ああ、そうだな。マイレディ?」

 

 

 

うっとしそうに連れの猫が耳をかく。澄み渡った風が髭をそよがせる快感に浸る。猫だけの世界・・。俺たちだけの。

 

 

 

「ねえっ!聞いてるの?ソウルビート!」

 

 

 

キンッ耳障りな声に内心腹立ちながら、ソウルビートは冷静な振りをして空を仰ぐ。真っ赤な夕日が美しい・・・。ロマンだ。この世はなんて・・・。

 

 

 

「もうっ!猫なの!猫が落ちてるのよっ!」

 

はあ。この美しい世界にもこんな馬鹿がいる。それだけがこの世の欠点なのだ・・・。

 

猫が落ちているわけがない。こんな馬鹿正直な奴の嘘などすぐわかる・・・?矛盾している・・・。

 

 

 

「なんだって?」

 

 

 

おかしい。とにかくおかしい。まずこの美しい世界に飢餓で苦しむ者などいるのか?この争いもなく素晴らしい世界に争い傷つく者などいるまい。

 

「だから。ほら見てよ。あの血色の塊。猫よ!!」

 

「はあ?シャインそりゃあ違うぜ。この美しい世界に・・・。」

 

「ああっ、もういい。この変態!!」

 

人の話は最後まで聞こうぜベイビィ・・と思いながら軍医シャインにトボトボと着いてゆく。

 

 

 

「!」

 

 

 

ああ、主よなぜ彼は息絶える?ああ主よなぜ死を作られたのだ?

 

「生きてるわね・・。よかった。。。」

 

ズサアアア。ぬかるんだ泥でさっと水泳をして振り返る。

 

「なんだって!?」

 

「生きてるわよ。とりあえず基地に運ばないと・・。」

 

 

 

これが、レッドポー、ウィンディ、ソニックムーンの出会いの物語。

 

 

 

 

 

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えー、鵺です。一対の影よりこっちを読んでほしい鵺です。←コラッ

 

こんなこと言っちゃなんですが作者的にこっちの方がお気に入r・・・ゴホンッ。

 

あと、コメ残して下さるとうれしいです。わたしはすぐにくじけるタイプなので・・。

 

では次はプロローグ≪天軍の場合≫です