大集会のあとは・・・
ウィンターポーは、枯葉の厳しい寒さに毛を逆立てながら指導者のサンドストームの元へ向かっていた。
「おはようございます、サンドストーム。今日は何をするんですか?」
「今日は狩りに行きましょう。ウサギの捕まえ方を教えてあげる。まぁ、見つかればの話なんだけど」
そういって、サンドストームは情けないほどの量しか積まれていない獲物置き場をチラッと見た。
「今日はサマーポーも連れて行きましょうね
・・・・ファイヤハートも一緒に」
そういってサンドストームは戦士部屋の中に消えた。
「ウィンターポー!」
今度は何事かと振り向くと、看護猫の部屋から妹のスプリングポーが出てきた。
「これから狩りにいくんでしょう?とってきてほしい薬草があるの」
「なぁに?」
「ネズの実よ!朝からブロッサムポーが『おなかが痛い』っていってるんだけど、ネズのの実を切らしちゃって!頼んだわよ!」
そういうと、返事も待たずに妹はシンダーペルトのところへ行ってしまった。
狩りから戻ったウィンターポーは、やっとの思いで捕まえたウサギ一匹とズアオアトリ一匹を獲物置き場に置いた。
ネズの実は、兄のサマーポーが持って行ってくれた。
そこへ父であり副長でもあるシャイニーハートがライオンのようにこちらにやってきた。
「ウィンターポー、今日は疲れただろう!獲物を食べていいぞ!それから・・・」
「ブルースターが大集会に来いとおっしゃっている。サマーポーとフォールポーとスプリングポーにも伝えておいてくれ」
ウィンターポーの疲れが一気に吹き飛んだ。
大集会にいけるんだ!
大集会の行われる四本木についたとき、あたりはたくさんの猫のにおいでうめつくされていた。
シャドウ族、リヴァー族、ウィンド族のにおいがする!
誰に話しかければいいのかわからず、ウィンターポーは兄弟たちと一緒に身を寄せ合っていた。
そこへ開会の鳴き声が響く。
いよいよ大集会が始まった!
キャンプへ戻りながら、ウィンターポーはうきうきしていた。
いろんな猫たち、四匹の族長。楽しいことばかりだった。
不意に、キャンプの方向から恐ろしい悲鳴が上がった。知らない猫たちのにおいもする。何でだろう・・・・・・!
キャンプが襲われている!!!