最終決戦 前編

 

 

タイガースターが冷たく言い放った。

 

6匹の間に微妙な空気が漂う。

 

そこへ、サマースカイの雄たけびが響いた。

 

両者の猫が互いに飛び掛る。

 

戦いの火蓋は切って落とされた。

 

二対四じゃ勝ち目はないはずなのに・・・・・

 

フォールリーフは、スプリングフラワーとブランブルクローに飛び掛った。

 

ついこの前まで、サンダー族の見習いだったこの猫。

 

もう、同志だからといって遠慮する必要はない。

 

こいつらは兄さんを殺した。

 

もっとも、直接手を下したのはジンジャーリーフたちだけど。

 

こいつらがいなかったら兄さんたちは死んでいなかった。

 

いまごろ、スター族にいるであろう兄さんたちの敵を取るべく、鉤爪に力ををいれた。

 

スプリングフラワーと一緒にじわじわと後退させていく。

 

そして、目にもとまらぬ速さで飛びついた。

 

ブランブルクローは、サッと身をかわした。

 

「残念だったな」

 

ブランブルクローはせせら笑った。

 

あいつの鉤爪がフォールリーフの顔の横を裂いた。

 

それのお返しに、必殺猫パンチ。

 

「あんたなんか殺してやる!」

 

スプリングフラワーが激しく言った。

 

「あんたの体を引き裂いて、はらわたをここからハイストーンズまでばら撒いてやる!」

 

「ほう、やってみろ」

 

フォールリーフはまだ収まらぬ怒りをぶつけた。

 

「お前のせいで何匹の猫が犠牲になったと思ってるんだ!」

 

「ええっと、十匹ぐらいじゃん?」

 

ブランブルクローはふざけて言った。

 

「ふざけないで!」

 

スプリングフラワーも怒鳴った。

 

「まあ、俺はそんなにやってないぞ。親父は結構殺したけどな」

 

「お前、猫の命を何だと思ってるんだ!」

 

「まあ、少なくともウザイやつは生きる価値なし、かな」

 

フォールリーフはこみ上げる怒りを必死に抑えた。

 

「僕は、心からお前を軽蔑する!」

 

「あたしもよ!」

 

「勝手にすればいいさ」

 

フォールリーフはスプリングフラワーと目線を交わした。

 

どうするかはその目が語っていた。

 

そう、ブランブルクローを殺す。

 

「どうした?かかってこい」

 

フォールリーフは大きく跳んで相手の真上に着地した。

 

不意をつかれた相手は腹をさらして倒れた。

 

スプリングフラワーがブランブルクローの腹から下を押さえつけた。

 

フォールリーフは噛み付く前に敵の顔を見た。

 

憎しみのこもった琥珀色の目。

 

ブランブルクローの首に噛み付いた。

 

傷口から血があふれ、口に流れ込む。

 

抵抗する敵の力がどんどん弱くなる。

 

足で蹴り上げこともできず、ただ、抵抗するだけ。

 

唸ろうとしても、喉がゴボゴボいうだけ。

 

恐ろしい琥珀色の目も、どんどん輝きを失っていく。

 

そして、目から光が消えた。

 

ブランブルクローは息絶えた。

 

キャンプのほうから聞こえる悲鳴も、もう耳に入らなかった。

 

初めて猫を殺した。

 

逆襲を果たした。

 

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ひぃーーー

 

ブランブルクローを殺したw

 

あと、三話ぐらいで終わる予定です^^

 

応援よろしくお願いしますw