危機
サマースカイは浅い眠りから目を覚ました。
昨日はよく眠れなかった。
なぜって?
妹のウィンタースノウが行方不明だからだ。
きのう、一人で狩りに行った後、誰も姿を見ていない。
ブルースターは捜索隊を送り出したが、足跡もにおいも何一つ見つからなかった。
特にスノウファーは心配でたまらないようで今も寝ずの番をしている。
サマースカイは戦士部屋でもぞもぞ足を動かした。
気づいたときにはもう、行動に出ていた。
近くにいたフォールリーフを無理やり起こす。
「な・・に・・?兄さん?」
サマースカイは弟に尻尾で黙れ、と合図し、ついてくるよう尻尾をさっと振った。
フォールリーフはサマースカイが何をするのか分かったらしく、黙ってついてきた。
二匹は看護猫の部屋に向かった。
そう、スプリングフラワーを起こすため。
だが、妹はもう起きていて、薬草をえり分けていた。そばにはついたばっかりの弟子、プラムポーもいる。
プラムポーに聞かれるとまずいので、スプリングフラワーにこっちへこいと合図した。
妹も事情が分かったらしく、プラムポーに何か言うと、早足でこちらにやってきた。プラムポーは困った顔をしている。
「姉さんを探しに行くんでしょう?」
スプリングフラワーが聞いた。
「そうだ」
「でも、どこを探すんだ?」
フォールリーフが困ったように聞く。
「あたしに任せて」
妹の自信に満ちた声が響く。
「あたしなら分かる。だって姉さんのことよ?どこにいるか、心でわかる」
「ほんと?」
弟が疑わしげに聞く。
サマースカイは疑わなかった。スプリングフラワーとウィンタースノウが特別な絆でつながっているのをとっくに知っていたから。
「じゃ、今どこにいる?」
スプリングフラワーは目をつぶると胸の薄ピンク色の毛に顔をうずめた。
しばらくすると妹ははっと目を開けた。
「洞窟」
「洞窟??」
「ハイストーンズのそば」
「・・・ホントだな?」
「ええ、信じて」
三匹は顔を見合すと、キャンプの裏口をくぐって出発した。
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「よかった!難関2突破!!」
サマースカイたちはウィンド族の縄張りを無事通過し、たった今サンダー道をわたった。
「ハイストーンズはすぐそこよっ!!」
「ああ!」
サマースカイは無意識に足を速め、ハイストーンズ付近の歩き心地の悪い地面を走った。
そのうち、母なる口を通り過ぎ、ハイストーンズについた。
「で、どこだ?」
「こっち」
妹の先導で近くの洞窟に着いた。
「ここなんだな?」
「ええ」
「行くぞ」
三匹は恐る恐る洞窟内に入った。
「あにきぃ~侵入者発見!!」
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ついに15章突入!!
文章力のなさには感動すら覚えます^^;
これからもよろしくです^^