最終決戦 後編

 

 

スプリングフラワーはブランブルクローの死体を見下ろした。

 

こいつの魂はどこに行くんだろうか?

 

スター族へ行くということはないと思うけど。

 

そこへ大きな鳴き声が割り込んだ。

 

姉と兄の声だ。

 

すっかり忘れていたが、二匹はまだタイガースターと戦っている。

 

スプリングフラワーも加勢しにそっちへ跳んだ。

 

ウィンタースノウはタイガースターの押さえられ、

 

サマースカイは必死に噛み付いている。

 

フォールリーフは鉤爪で引っかいたが、相手は体勢を崩さない。

 

跳びかかろうとしたスプリングフラワーの脳裏に、ある不安が浮かんだ。

 

相手は族長。

 

九生を持っている。

 

しかも、タイガースター。

 

どうしよう・・・・・・勝てないかもしれない・・・・・・・・

 

こみ上げてくる恐怖を必死に抑えながらも、シャドウ族の族長に飛び掛った。

 

「俺に勝てるとでも思ってるのか?」

 

タイガースターがあざ笑った。

 

「俺は九つの命を持った族長だぞ!」

 

「いっとくけど、お前の命は価値がないぞ!」

 

サマースカイが言い返した。

 

「僕たちの命は、お前の数千倍の価値がある!」

 

「そうか?千分の一じゃなくて?」

 

四匹は一斉に飛び掛った。

 

こいつを殺せば、逆襲を果たしたことになる。

 

大好きな兄との約束を果たす。

 

そうすれば、少しは気持ちが楽になるような気がして。

 

ウィンタースノウがタイガースターの下半身を押さえつけ、

 

スプリングフラワーは頭を押さえた。

 

サマースカイがのどに噛み付き、

 

フォールリーフが腹を引き裂いた。

 

タイガースターの体から血があふれる。

 

自分が猫を殺すなんて、思っても見なかった。

 

だが、その恐ろしい光景が毛の前で起きている。

 

こげ茶色のトラ猫は苦しげに草をかきむしった。

 

そして、一つ目の命を落とし、昏睡状態に入った。

 

これからどうなるのかは誰にも予想がつかなかった。

 

タイガースターがまた動き出した。

 

琥珀色の目には苦痛と憎しみが浮かんでいる。

 

そしてまた、昏睡状態に入った。

 

もう、全員に予想がついた。

 

タイガースターは生き返っては昏睡状態に陥っている。

 

九回死のうとしているのが分かった。

 

恐ろしさにぎゅっと目をつぶった。

 

目を開けたときにはもう、残酷な族長は息絶えていた。

 

四匹は、ただ身を寄せ合うことしか出来なかった。

 

なぜか、だんだん眠くなってきた。

 

四匹は、夢の世界に入った。

 

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あw

 

ついにタイガースターも死にました・・・・・

 

このごろは死ぬ猫が多くてすみませんw

 

ラストは感動にしたいです^^