族長の正体・・・?
フォールリーフは誰かに自分の名前を呼ばれて目を覚ました。
「・・・だれだい??」
「あたしよ!ブロッサムポーよ!寝ずの番で疲れてるのはわかってるけど、狩りに行こうよ!」
『寝ずの番』という言葉を聞いたとたん、僕はもう戦士だったんだな、と思い出した。
「ちょっとまっててくれ。すぐ行くから」
寝ずの番を終えて疲れきっていたフォールリーフも、元気いっぱいの見習いを見たら元気が湧いてきた。
部屋を出ると、姉のウィンタースノウがスノウファーと尻尾を絡めあっていた。
(うおぉ!姉さんはアツいな!!)
そう思いながらも、自分もあの見習いに心が惹かれている、と思うとなんか恥ずかしい。
「早く行きましょ!!」
フォールリーフは赤茶色の見習いを追ってキャンプを出た。
「くそっ!」
フォールリーフは逃したネズミを目で追ってため息をついた。
一人になると、どうしてもあの夢が頭から離れない。
いつか亡くなったブラックナイトが夢にでできて、へんなことを言ったのだ。
『カガミ』と呼ばれるものに映る、恐ろしいブルースターの影・・・
族長は確かに最近変だが、あれは何を意味しているんだろう・・・
影の族長・・・偽の族長・・・
「んんああもう!!」
フォールリーフは頭の中が混乱してきてむかむかしてきた。
「どうしたのよぅ!そんな大声上げて!」
気づくとブロッサムポーが横にいた。
「あぁ・・・ごめん・・・何でもない」
「ふうん、ならいいんだけど」
「もう帰るか」
フォールリーフはモヤモヤを抱えたままキャンプに戻った。
「どうしたの?一日じゅうキツネに追っかけまわされた、って顔してるわよ」
フォールリーフはキャンプに戻ると看護猫で妹のスプリングフラワーに呼び止められた。
「・・・え・・・ちがうよぅ・・・」
「ふふふ、ばかねぇ。私は兄さんが悩んでることぐらい、わかってるわよ」
フォールリーフはズバリと言われ、すべてを話した。
「えぇ!!あなたも夢を!?」
「どういうこと?」
「ううんとねぇ・・・兄さんも、姉さんも、私も、あなたも、同じような意味の夢を見たの・・・」
フォールリーフは驚いて言葉を失った。
「兄さんはシンダーペルトから、姉さんはスポッティドリーフから、私はイエローファングからお告げ?を受け取ったわ」
「兄さんや姉さんとも話そうよ」
「じゃ、呼んでくる」
フォールリーフはわけがわからなくなってきた。
しばらくするとサマースカイとウィンタースノウがきた。
「スプリングフラワーに聞いたわ」
姉が言った。
「全員が夢を見たんだよな?」
兄が付け足す。
「どういうことだと思う?」
フォールリーフは震える声で言った。
答えたのは姉だった。
「スポッティドリーフは言った・・・ブルースターは・・・闇の力に支配されていると」
「どういうことかしら?」
「い、一度族長に聞いたら?『ブルースターは本当に族長ですか?』って」
スプリングフラワーが提案した。
「そうするしかないよな」
サマースカイがため息混じりに言った。
「ブルースター!!」
「おはいり!」
四匹は顔を見合わせた。サマースカイがうなずくと、スプリングフラワーが言った。
「ブルースターは本当に族長ですか?」
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「それで?どういう作戦なんだ?」
「そうあせるなって、タイガースター」
こげ茶色のトラ猫は鼻を鳴らした。
「ブランブルクローから聞きましたぜ・・お前のやりそうなことだ」
「いいから作戦を言え」
「あいつらは自分と影と戦う。それだけだ」
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やっと八話!!
ところで、アンケートです。
話に出てくる悪役の名前を決めていないので
いいのがあったら教えてください!
お願いします!