招待

 

「さすらいの翼猫?」

ファイアハートは疑問をそのまま口にする。

「そうさ、翼猫は生まれつき羽があって飛べるんだ。」

グリフィンと名乗った猫が羽ばたいて見せる。

「それで…君は一体何をしに来たんだい?」

グリフィンはニヒル笑いをやめない。

「俺はさっき言ったとおりさすらいだ。世界を旅してまわっているのさ。そしたらそのリトルガールが鷹につかまってたんだ。」

「な、鷹に!?」

「このお兄ちゃんすごかったんだよ!すぅーと飛んできて、ばしっ!って鷹をやっつけたんだぁ!」

 

マンティスキットがはしゃぎながら言う。

「まっ俺のほうはそんなところだ。今度はそちらのことをお聞かせいただけるかな?」

「僕はファイアハート。こっちはグレーストライプだ僕たちはサンダー族の戦士なんだ。」

「ほぉう、ウォーリアーね…。」

それからファイアハートは森やスター族、四部族のことを話した。

「なるほど、四つの部族に、先祖のソウルね…。」

「ああ、そういえばマンティスキットを助けてくれたお礼がまだだったね、ありがとう。」

グレーストライプが頭を下げる。

「例には及ばないさ。困ってる雌猫はほっとけないんでね。」

グリフィンがウインクをかえす。

「なぁグレーストライプ、ブルースターが言ってたのってひょっとして…。」

「ありえるな。」

二匹がひそひそ話しだす。

「おっと、何の話だい?」

「一緒に来てくれ。マンティスキットを助けてくれたことを族長に報告しなくちゃいけないんだ。」

「オーライ、予定はだいぶ変わっちまうがついていこう。」

それにい雌猫に会えるかもしれないしな、とグリフィンは心の中で付け加えた。